NOSAI制度の目的

 

  わが国農業は、気象変化の激しいアジアモンスーン地帯の中で営まれており、他の産業と異なり、風水害や冷害などの自然災害や病虫害等に頻繁に見舞われ、広い地域で大きな被害を受けやすい宿命にあります。平成5年には、制度発足以来の大冷害が発生しました。また、平成15年も集中豪雨や台風、低温・日照不足等により農作物に大きな被害が発生しました。
 被害農家が個々の努力だけで、災害による損害を回復することは極めて困難であり、国としては、災害対策を講じて農業の再生産を確保し、国民に食料を安定的に供給することが重要な政策です。
 このような観点から、国は、「農業者が不慮の事故に因って受けることのある損失を補填して農業経営の安定を図り、農業生産力の発展に資すること(農業災害補償法第1条)」を目的とし、また、恒久的な国の農業災害対策の基幹的制度として、保険の仕組みによる農業災害補償制度を設けて、財政援助を行っています。

 NOSAI制度の運営組織

 農業災害補償制度は、農家の自主的な相互扶助を基本とし、国の強力な援助のもとに運営されています。農業災害は広い地域に及ぶことが多く、組合単位では完全な危険分散ができず、確実で十分な補償を行うことが困難です。
 そのため、組合は農業共済事業の共済責任の一部を、政府の行う「保険」に付することで、全国的な危険分散を図る仕組みとなっています。これらの各段階の間で結ばれる保険行為の関係を「共済関係」「保険関係」といいますが、農家と組合の間に共済関係が成立すると、自動的に組合と政府との間に保険関係が生ずることになります。
 

 NOSAI制度の特色

 NOSAI制度は、農家が予め共済掛金を出し合って、共同準備財産を造成しておき、災害があった時に、その共同準備財産から被災農家に共済金を支払うという、農家の自主的な相互扶助を基本としたものであるとともに、国の農業災害対策として実施される公的な保険制度です。
 このように、保険の仕組みを採用している制度であり、その損失の補てんは、家との事前の約束によって行われるもので、一般企業の損害保険と比べて次のような特色があります。

@ 農作物共済及び家畜共済については、全国どこの農村でも
  共済事業を行わなければならないことになっています。
A 農作物共済では、一定規模以上の農家は加入が義務付け
  られています。
B 国は農家が支払うべき共済掛金の約半分(掛金国庫負担)
  を毎年負担しています。
C 国は共済事業を行うための経費(事務費)の一部を法律に
  基づいて、毎年負担しています。
D 国は、農作物共済、家畜共済、果樹共済、畑作物共済およ
  び園芸施設共済について、組合と保険関係にあります。

全国農業共済協会 「NOSAIのあらまし」より引用
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